天保7年に創業した米穀店 鳥山米穀店の醤油

今回は仙台駅の東側、宮城野区原町周辺に老舗はないものかと探してきました。

原町周辺は昔は映画館があったりとだいぶ賑やかだったようですが、今は若干ひっそりとした感じになっています。

 

そんな街中に1軒、すごく素敵な建物が。

こちらが鳥山米穀店です。

 

鳥山米穀店は、創業が天保7年。

天保の大飢饉があった年に創業されたんだとか。

 

中に入ると、これまた立派な建物ですよ。

この建物自体明治時代に作られたものだそうですが、とてもきれいで重厚感のある建物です。

 

すごく優しそうなご主人が対応してくれました。

「この辺りは昔から商いをしているところが多かったんですけどね……、すぐ横に武田醸造っていう有名な味噌屋さんもあったんですけど、20年ほど前に辞めてしまって今は駐車場にしてしまいました。」

「駐車場にしちゃった方が楽なのかもしれないですけどね。」とどこか寂しげな感じです。

 

お店の中ではお米屋もち米のほか、醤油や味噌も置いてあり、いろいろと迷ったんですが今回は醤油を購入して帰ってきました。

 

こちらです。

ヤマカノ醤油 1本450円

 

老舗が続々導入。ホームページ接客ツール「Hospii」

作っているところはヤマカノ醸造という会社で、ヤマカノ醸造は宮城県北部、登米町にある会社です。

 

この醤油を使って、本来であればお刺身とか冷ややっことか醤油メインのものが良いのかもしれませんが、炒め物に使っちゃいます!

結びしらたきとキクラゲの炒め物です。

でも、味付けはシンプルに鰹節とこの醤油だけで作りたいと思います。

まず結びしらたきとキクラゲを炒めて……。

鰹節と醤油を投入。

で、出来上がりました!簡単です。

 

食べてみると醤油の味がしっかりしていて、おかずにピッタリですね。

味噌もそうですが、醤油も仙台のものは普通のものよりも濃い味になっているんですよね、なので、はじめは加減に少々困惑しますが、慣れてくるとしっかりした味付けを簡単におこなうことが出来るので便利な調味料たちです。

 

今回も美味しくいただくことが出来ました。

 

この鳥山米穀店で買い物をした後、帰り際に「仙台でこういう素敵な老舗のお店をいろいろとまわっているんですよ」とご主人に伝えると、すごく印象的な答えが返ってきました。

「どうぞ、これからも愛してやってください。」

この言葉の真意はわかりませんし、聞く人によって捉え方はそれぞれかもしれませんが、私にはなんとなくやっぱり寂しいような、でもこれからも頑張っていくよ、というように感じました。

 

100年を超える老舗企業というのは、それだけで価値のあるものだと思っていますが、長い間商いを継続するということは、それだけ周りにいるお客様が支え続けているからこそです。

以前は賑やかだった街でも、人が少なくなってきたり寂れてきたりと時代は変化していきますがお店の場所を変えるというのはそう簡単に出来る事ではありませんよね。

きっかけは「老舗企業だから」ということで今回伺いましたが、これっきりではなくこれからもこのお店を「愛し続ける」というのが大切なことであって、裏を返せばたくさんの人に愛され続けてきたからこそ続いている老舗企業というのは、ほかにはないそれぞれの魅力があるのではないかな、とも思います。

 

鳥山米穀店 宮城県仙台市宮城野区原町3丁目2-57