仙台の中心地、クリスロード商店街に来ています。
このクリスロード商店街は今ではいろいろなテナントの入る商店街になりましたが20年前、30年前は名の知れたお店しか出店が出来ないエリアだったそうです。
今でも仙台の商業における一等地に変わりはないんですけど、以前はもっと敷居も高いエリアだったそうです。
時代の流れと言ってしまえはそうなのかもしれませんが、時が経てば人の流れも、趣味も嗜好も変わっていきますからね、そう考えると100年以上続く老舗がどれだけすごいことなのかという事を実感せずにはいられません。
商店街もこれからクリスマスモードに入りますね。
で、今回伺ったのはクリスロード商店街の中にあるお蕎麦屋さんです。

そば処丸よしです。
そば処丸よしは明治初期に創業した老舗のお蕎麦屋さんです。
明治初期の仙台と言えば「仙台四郎」。
仙台四郎は仙台の福の神として知られている実在した人物です。
知的障害のあった仙台四郎ですが、仙台四郎がふらっと立ち寄るお店はその後なぜだか大繁盛するとして、いつしか福の神と呼ばれるようになったんだそうです。
当時の新聞にも福の神として取り上げられるくらいで、現在でも仙台で商売をしているお店には仙台四郎の肖像画だったりマスコットだったり置いてあるお店が多いんです。
そんな仙台四郎も通ったかどうかはわかりませんけど、仙台四郎がクリスロード商店街あたりをウロウロしていた当時からお蕎麦屋さんを始めているのだそうです。
そば処丸よしは100年以上続く老舗のお蕎麦屋さんなんですが……
現在そば処丸よしの1階部分はナウなお店が入っています、これも時代の流れでしょう。

暖簾をくぐって二階へ。
店内に入ると結構中は広いんですよね、お座敷があったり、2人用のボックス席があったり……、カウンター席も大きくていい感じです。
このそば処丸よし、100年以上続く老舗蕎麦屋さんなんですが、それ以外にも特徴が。
それは、「仙台で初めて更科蕎麦を始めたお店」だという事。
私も今まで知らなかったんですが、更科蕎麦とは一番粉と言われるそばの実を挽いたとき一番最初に出てくる胚乳の中心部分の白い粉を使って作る蕎麦の事です。
白い粉なので、もちろん蕎麦の色も白。
蕎麦は中心から外側にかけて、色や蕎麦の風味が強くなるみたいですが、更科蕎麦は白いので高級感があり、他の蕎麦と比べて香りは少ないんですけど、ほのかな甘みとのど越しが良いので好んで食べる方も多いようです。
その更科蕎麦を仙台に持ち込んだのがこのそば処丸よしなんです。
今日も外は寒いため、店内にいる他のお客さんは皆、温かいお蕎麦を食べていましたけど、更科蕎麦を堪能したいので今回はざるそばを注文しました。
で、待つこと10数分、出てきました!
そば処丸よしのざるそばです。
蕎麦が真っ白ですね、キラキラ輝いています。
一口蕎麦をすすると、蕎麦の香りや風味を感じられてすごく美味しいです。
香りや風味が少ないらしいんですけど、十分蕎麦の感じることが出来ます。
でも普通の蕎麦と比べて、やっぱりツルツル感がありますね、そうめんとまでは言わないですけど、ズズッ、ズズッっとどんどん食べていくことが出来ます。
最後はそば湯までいただいて、あっという間に全部食べてしまいました。
お昼に伺ったんですけど、やっぱり12時過ぎるとこの辺りで働いているサラリーマンの方やショップの店員さんみたいな人たちですぐに席が埋まってしまいましたね。
蕎麦は消化にもいいので、午後の仕事にも支障が出ませんもんね。
家からも近いので、また行きたいと思います。
次回は温かい蕎麦かな……、いや、今度は夜に来て一杯飲みながらシメの蕎麦っていうのもいいかもな……。
そば処丸よし 宮城県仙台市青葉区中央2-4-7