江戸時代から奥州街道の宿場町の一つだった富谷宿。
この富谷宿に、当時を思い起こさせるような建物があります。
こちら、富谷宿です。
この富谷宿、向かいにある佐忠という昔は着物などを扱う、今では一般衣料品や化粧品を扱っているお店で経営されている場所で、佐忠は天保14年(1843年)に創業した老舗です。
富谷宿のこのたてものは以前は佐忠の倉庫代わりに使っていたらしいのですが、それを改装し、今では富谷宿のお土産物や骨董品などを扱う店舗として商いをしているのだそう。
中に入ってみると、ご主人が快く迎え入れてくれました。
並んでいる商品は富谷市名産のブルーベリー関連のものだったり、富谷宿の歴史を伝えるものだったりと様々。
骨董品なんかはずっと見ていても飽きません。
この富谷市の事を調べてみるときに「富谷茶」なるものを目にしたことがあったのですが、この富谷宿の店内にも「富谷茶」の文字があったので、「富谷茶って売っているんですか?」と聞くと、今は売っていないとのこと。
昔はこの富谷宿の近くでお茶の栽培をしていたそうで、基本的に温暖な場所で栽培されるお茶ですが、この富谷市は「本州のお茶の最北端」なんて呼ばれ有名だったのだそうです。
今はお茶畑もなくなり富谷茶は作られていませんが、富谷宿のご主人が個人的に富谷茶を栽培しているのみなんだそうです。
店内を見渡して何か良いものはないかな~と見ていると、手ぬぐいが。
奥州街道図が記された手ぬぐいと、富谷茶のことが歌われている奥道中歌が記された手ぬぐい、これはこの富谷宿オリジナルの手ぬぐいだということなので、それぞれ一つずつ購入。
それがこちらです。
シブいの一言ですよね。
息子に広げて持ってもらうようにお願いすると。
子どもが持つと結構な大きさですね、なんか眺めてても飽きないですし。
下の子にも同じようにお願いすると、
ちょっと難しかったみたいですね(笑)
奥道中歌のほうも奥州街道の様々な地名が記されていてなかなか興味深い手ぬぐいです。
雰囲気たっぷりの富谷宿で、これまた雰囲気のある手ぬぐいを今回は購入することが出来ました。
実は今回、この富谷宿に伺った際、いろいろとお話を聞く中で「少し休んでいきなさい」とご主人に言われ座っていると、富谷茶を淹れてもらえました。
富谷茶の味は、普通の日本茶よりも少しウーロン茶っぽい風味があり、「ウーロン茶っぽいですね」と言うと、富谷茶は葉を摘んでから熟成させるから……とのことでした。
お茶菓子と富谷茶と、ご主人の想いなどもゆっくりと聞くことが出来て心も温まりました。ありがとうございます。
富谷宿 宮城県富谷市富谷新町34