今回は宮城県石巻市に来ています。
石巻と言ったら漁港と言いますか、海の近くの町だというイメージがありますが、ここは石巻市街地から車で30分ほど行ったところにある地域。
近くに川は通っていますが海を見る事は出来ません。
この場所にも100年を超える老舗があるということで今回やってきました。
それがこちら、豆腐工房すずきです。
豆腐工房すずきは大正3年(1914年)創業の老舗豆腐店です。
大正3年は宝塚少女歌劇(現:宝塚歌劇団)の第1回公演が行われた年。
閉鎖された室内プール「パラダイス」を改造し、パラダイス劇場として上演をしたのが始まりなんだそうです。
店先には狸さんがいました。
よく見ると手には「鈴木屋」の台帳か何かを持ってらっしゃいますね。
店内に入ると、奥の冷蔵ショーケースに豆腐やあぶらあげが並んでいます。
その横には作業場が広がっています。
伺ったのはもう日が傾きかけている時間帯、お豆腐屋さんは朝が早いですからね、もうお豆腐も数点しか残っていませんでしたが、なんとかゲットすることが出来ました。
今回購入したのはこちらです。

豆腐工房すずきやの手造り豆腐、もめんです。
石巻産大豆使用と書いてありますね、もうそれだけで美味しそうに見えちゃう。
豆腐であれば本来、素材の味を楽しむべく冷ややっこなどで食べるべきなのかもしれませんが、今回はひと手間もふた手間もかけていきますよ。
まず豆腐をざっくりと切ります。
豆腐の……というか大豆のですかね、香りがしてこのまま食べてしまいたい衝動を抑えます。

お鍋に入れて出汁で煮ていきます。
で、ある程度煮えてきたら……。
肉、ネギ、しらたきを投入。
で、またさらにグツグツに煮ていって……。
具材が全部煮えたら完成です。
じゃーん!肉豆腐です。
食べてみると、豆腐はもめん豆腐なので歯ごたえがしっかりしていて食べた感がすごくあります。
味も染みてて本当に美味しい。
ご飯が何杯でも食べれるとはまさにこのことですね。
アツアツを食卓に並べたので、がっついた息子は思わず「アチい!」と叫びましたがパクパクと食べてくれました。
たまに「豆腐なんてどこのでも味は一緒だ」なんて方がいらっしゃいますが、老舗のお豆腐屋さんを何軒かまわって食べ比べてきた私から言わせると、お店それぞれの味があってどれも一緒だなんてあり得ない、というのが本音です。
どこもおんなじだと言っている人は食べ比べていないだけなんじゃないかなと思います。
どこに行っても同じ味はなく、それでいて今まで美味しくないお豆腐にも出合ったことが無くて……ああ、美味しいから100年以上の続くのかな。
美味しいお豆腐を作って売るという商売の本質ですよね、それを続けてこられたからこその100年なんでしょう。
スーパーで売られているお豆腐もいいですけど、皆さんたまには近所のお豆腐屋さんで作られたお豆腐をおつまみに晩酌なんて、悪くはないですよね。
豆腐工房すずき 宮城県石巻市桃生町中津山永田3-1