今回は仙台市街地から車で50分、東塩釜の塩釜漁港に来ています。
この辺りは水産加工会社が軒を連ねているエリアで工場が並びます。
今日はその中の1軒、100年以上続く水産加工会社へとやってきました。
それがこちら。
勝又商店です。
勝又商店は明治40年(1907年)創業の老舗。
明治40年は日本人で初めてノーベル賞を受賞した湯川秀樹さんが生まれた年。
昭和24年にノーベル物理学賞を受賞、アジア人としては3人目、日本人では初めての受賞となりました。
そんな湯川さんが生まれた時から続いている勝又商店。
100年以上日本の伝統食を守り続けてきていますが、特に力を入れているのが真鱈だそうです。
これもう絶対買うしかないでしょ!と思いやって来たのですが……。
ここは加工場ですよね、ここでは買えなそうだな……。
う~ん、まいったな。
ということで勝又商店から車で5分、塩釜水産物仲卸市場へ。
ここは一般の人も入って購入することが出来る市場なので観光客の方も結構いらっしゃいます。
なんだかアンダーグラウンド感がありますよね、すごく健全な市場ですけどね。
ここで勝又商店の鱈を探しましたが、売っておらず……。
もはやここまでか……。
いや、もう少し探そうということで今度はこちらに。

車で10分、マリンゲート塩釜です。
ここは松島などへの遊覧船が出ている場所なのですが、小さな市場みたいなところがあります。
「塩釜にある勝又商店の鱈はありますか?」と聞いても……無いとのこと……。
ああ、ここまで探し回ったのに……。
諦めきれず勝又商店のウェブサイトを再度確認してどこかで購入できる場所が無いか探してみると、電話での注文を受け付けているそうで。
電話をして「スイマセン、ウェブサイト見たんですけど、鱈が欲しくてですね……個人でも買うことが出来るんでしょうか?」と聞くと「はい、大丈夫ですよ~」と快い返事をいただきました。
「ウェブサイトに載っている”ブワタラ”というやつをですね……」と商品と送ってもらう住所など説明。
すぐに送ってくれるみたいです、楽しみだなぁ。
……で待つこと2日。
来ました!
でけー。
丁寧に梱包されていますよ。
で、包みを開けると……。
出てきました!こちらが勝又商店のブワタラ。
ブワタラとは真鱈を3枚におろして塩を振ったものだそうです。
結構大きいんですよね、写真じゃ伝わりませんか……。

自分で釣り上げたみたいな写真、これくらいの大きさです。
さて、それでは捌いていきますよ。
袋を開けると、こんな感じに紙に包まれています。
で、紙を開けてみると……。
わあ、やっぱりでかい。
これを一つ一つ切り身にしていきます。
頭の近くは骨がありますが、尾っぽのほうは骨もなくスッと切ることが出来ます。
全部で18切れ出来ました。
これ1200円くらいですからね、かなりコスパの良い商品だと言えます。
このブワタラはソテーや煮つけはもちろん、鍋に入れてもフライにしても美味しいとのこと。
ということで今回はフライに。
なるべく骨のない部分を選んでフライにします。
息子が見守る中……。
完成です!
何も下味をつけずに、ただフライにしただけ。
すごく簡単な料理です。
ではいただきます!
身がホクホクですごく美味しいフライになりました。
しっかりと塩が振ってあるのか、何も調味料を付けなくても十分美味しいです。
お好みでマヨネーズとか醤油とかつけて食べるとまた違った美味しさに出会えます。
子どもも喜んでたくさん食べていました。
18切れのブワタラ、もちろんすべてフライに出来るわけもなく……。
次の日は鍋に入れて食べました。
これも本当に美味しかった!ああ幸せ。
勝又商店 宮城県塩竈市新浜町3-8-7