今回は宮城県南部の町、白石市の市街地に来ています。
白石は古くから栄えた城下町なので100年以上続く老舗もまだまだ存在しています。
今回はそんな老舗のうちの1軒にお邪魔しました。
こちら、まるや園です。
まるや園は大正9年(1920年)創業の老舗。
大正9年は、東京渋谷区にある明治神宮が創建された年。
明治天皇とその皇后である昭憲皇太后を祀るための神社として、大正9年11月1日に鎮座祭が行われました。
その時代から続くまるや園。
まるや園は地元のお茶屋さんとして、今も営業を続けてきています。
中に入ると、お茶屋さんなのでお茶はもちろん置いてあるのですが、茶碗や急須などのお茶道具やハンカチなどの雑貨も多数置いてあります。
その中に一つ気になるものが……、それは白石和紙でできたバッジ。
「これ、白石和紙なんですか?」と聞くと「そうですよ、もう作ってないからもうすぐ無くなっちゃうかも」と、すごく柔和な女将さんが対応をしてくれました。
白石和紙とは、白石地域で昔から称されている「白石三白」のうちの一つ。
白石温麺、白石葛と白石和紙の3つの白の事を指します。
宮城県知事指定伝統的工芸品にも指定された白石和紙ですが、唯一作っていた白石和紙工房が2015年に活動を停止したため、現在では白石市の市民グループなどが存続を試みているのだそう。
それだけ貴重な物ですからね、これは買うしかないと思い購入してきました。
白石和紙でできたバッジです。
このシンプルな感じがいいですよね、他にもいろいろな色がありましたけど白石三白ですからね、白いバッジを選んできました。
貴重な白石和紙に拓本染めという手法で模様をつけていくそうです。
拓本染めをしたのは佐藤忠太郎紙子工房で企画・販売はまるや園からすぐそばにある以前伺った大正5年創業の不忘印刷所だそうです。
ホント小さくてかわいいバッジ、子どもが付けてもピッタリ。
あ、白石のお土産にも良さそうですね。
まるや園 宮城県白石市字中町16