仙台の名物と言ったら、牛タンを想像する方も多いと思いますが、それと同じくらい有名なものはやっぱり「笹かま」ですよね。
笹の形をした蒲鉾で、噛めば噛むほどお魚の味が出てきて本当に美味しくお土産にも人気の商品です。
仙台には笹かまの名店や老舗がいくつかありますが、今回はその中で創業明治43年の「松澤蒲鉾店」に行ってみました。
松澤蒲鉾店は仙台市内に6店舗お店を構えているようですが、今回はハピナ名掛丁本店に伺いました。
「ハピナ名掛丁」とは商店街の名前で、仙台七夕まつりの時には大きな七夕飾りが出てくる商店街として有名です。
仙台駅出てすぐということで、平日昼間でもかなりの賑わいで週末になると他方面からお買い物をしに人がたくさん集まってくる仙台市街の中心地的な場所です。
ちなみに「名掛丁(なかけちょう)」とは、その昔、「丁」は侍、「町」は町人や商人たちが住む町として区別されていたらしく、伊達藩の藩主が勇敢な侍を名指しで選抜する「御名懸組」という武士の一団があり、1600年に仙台へ移ってきた伊達政宗公が、仙台城大手門に通じる街道であり、城下防衛の重要拠点としてこの地に「御名懸組」を住まわせていたことから、昔から「名掛丁」と呼ばれていたのだとか。
その呼び名が現在でも使われているのだそうです。
なんだか仙台の事を調べると、大抵の事は伊達政宗公に行き着きますね、それだけ生活や文化に大きく根付いているということなのでしょうか。
このハピナ名掛丁商店街に仙台駅のほうから入って徒歩1、2分ほどでしょうか、松澤蒲鉾店ハピナ名掛丁本店がありました。
私は、実は笹かまが大好きなんですよね。
仙台駅構内でぶらぶらとお土産物を物色していると、いろいろな笹かま店から試食の笹かまをもらえるんですけど、それがまた旨いんですよ。
新幹線の時間を待つ間に缶ビール片手に笹かま食べるのは最高ですよ!
なので、今回もビールに合う最高に旨い笹かまが目当てです。
今、どこの笹かま店でもそうですが、ノーマルの笹かまだけではなく牛タンが入っているものやチーズ入りの笹かま、しそ入りの笹かまなどいろいろな種類のものが販売されています。
この松澤蒲鉾店でもたくさんの笹かまが並べられていましたが、私は笹かま選びには自信を持っていますからね、やはりノーマルの笹かまであり創業当時の風味だという「吟味笹かまぼこ」を迷うことなく選びました。
吟味笹かまぼこ 1個 130円
さらに迷うことなく厚焼きタイプの笹かま、「笹百年」と吟味笹かまぼこにひらめをプラスしたという「ヒラメ入り笹かまぼこ」もゲット。
笹百年 1個 162年 ひらめ入笹かまぼこ 1個 216円
この高級感が何とも言えないですよね。
多分、笹かまのレビューは今後もいろいろとやっていく事になると思いますので、その味を脳にインプットしなくてはいけません。
毎回「美味しい笹かまでした」じゃダメですもんね、どんな特徴なのか、どんな風味なのかを言葉にして残し、その味を自分自身の中で思い出すことが出来るようにするためにも、今回はどうしても3種類食べ比べなくてはならなかったんです!
今の科学の力では過去の味を自分の中で再現するということはできませんが、今後、時代が進むにつれてそんな技術も出てくるのか、なんてこと(邪念)を考えながら、いざ実食です。
左から「吟味笹かまぼこ」、「笹百年」、「ひらめ入り笹かまぼこ」
見た目は吟味笹かまぼこがやや小ぶりな感じがしますけど、あとはあまり変わりはありません。
まずは吟味笹かまぼこ。
ああ、普通に美味しい。
プリっとした食感と魚の旨み全開といったところでしょうか。
これが笹かまですよ。
で、次は「笹百年」を。
笹かまは子供も大好きです。
吟味笹かまぼこよりも肉厚な感じがいいですね、
笹かまのおいしさの一つである食べ応えが吟味笹かまぼこの1.5倍くらいな感じ。
もちろん、味は変わらず美味しい。吟味笹かまぼこは「これぞ笹かま!」といった感じですが、笹百年は笹かまの繊細な味はそのままに、それをさらに贅沢に味わうことが出来る笹かまです。
最後に「ひらめ入り笹かま」を。
う~ん、これも本当に旨い。ひらめ入りということですが、ひらめかわかりませんけど笹かまのほのかな甘さっていうんですかね、そういう旨味が吟味笹かまや笹百年よりも若干強い感じで、でもそこまで主張しすぎず、笹かまっぽさはそのままに、という感じです。
どれも本当に美味い! おかげさまでビールがいつも以上に美味しくいただくことが出来ました。
締めはやっぱり森民酒造さんの「本醸造にごり酒」と一緒に。
うん、美味い、美味すぎる。笹かまは魚が原料ですからね、日本酒と合うのは間違いないですね。
仙台の老舗の味を堪能した夜でした。
松澤蒲鉾店 ハピナ名掛丁本店 仙台市青葉区中央1-8-2