今回も引き続き宮城県気仙沼市の中心地である八日町に来ています。
この辺りは海からもすぐ近くなので潮の香りがほんのりします。
先日伺った月立屋米店の目と鼻の先にもう1軒、老舗のお米屋さんがあるんです。
それがこちら、武山米店です。
武山米店は明治10年(1877年)創業の老舗米店。
明治10年は明治時代に富国強兵、殖産興業のスローガンのもと開催された「内国勧業博覧会」の第1回が行われた年。
日本の近代化促進を目的とした博覧会で国内の産業発展、魅力のある輸出品目育成のため計5回政府主導で開催され、この時の第1回内国勧業博覧会は東京・上野公園で開催されました。
そのころから営業を続けてきている武山米店。
この店舗は国の有形文化財に指定されています。
お店に入るとご主人と女将さんが対応をしてくれました。
「今日はどこから来たの?」と聞かれ「仙台から来ました」と答えると「それはわざわざどうも~」と。
なぜだか気仙沼のお店では行くお店で「どこから来たの?」と聞かれるんですよね、観光地だからなのか、カメラを首にぶら下げているからかわからないんですけど。
さらに女将さんが「今日帰っちゃうの?」と聞かれたので「はい、日帰りなんです」と答えると「ちょっと待ってね」と。
お店の裏に回って隣に建つ蔵を開けてくれました。
実はこの蔵は炊飯博物館になっているようで、貴重な物や資料が多数展示されています。
昔のかまどや炊飯器。
古いポスターなど。
かなり歴史を感じるポスターですね。
さらに蔵の横の階段から母屋の2階へと案内してくれました。
ここは国の有形文化財の2階になります。
2011年の東日本大震災の時にはこの2階の部分ギリギリまで波が押し寄せたそう。
そのため建物は壊滅的な被害を受け、すべて建物は取り壊してしまおうとも考えたそうですが、気仙沼市や有志の方々の協力もあり7年かけて再建したそう。
なるべく残った資材を使って再建したそうです。
この柱なんかもすごい物らしいですよ。(スイマセン、話聞いたのですが忘れてしまって……)
母屋1階に戻り「この辺りはほかにも古くからの建物とかお店がたくさんあるから時間の許す限り行っておいで」と送り出していただきました。
突然伺ったのに丁寧に案内や説明をしていただき、本当にありがとうございます。
で、武山米店で今回購入してきたのがこちら。
南三陸米 ひとめぼれです。
お試しサイズという感じですね、何合なんだろう?300gと書いてあります。
軽量カップで計ってみたら約2合でした。
ここからまずはお米を研いでいきます。
お米って銘柄や精米の仕方によって研いだ時の感触に違いが出ますが、武山米店のひとめぼれは……さらさらっとしていてきめが細かい感じがすごく伝わってきます。
丁寧にやらなければいけない、そんな雰囲気です。
で、今回は鋳物ホーロー鍋ストウブで炊きます。
炊飯器よりも早く、そして美味しく炊けるのですが、水加減だったり火加減を間違えると大変なことになるので少し緊張します。
沸騰したら弱火で12分、その後蒸らし15分……炊き上がるのを待ちましょう。
炊きあがりました!ツヤツヤですね。
お焦げも出来ず、本当に上手く炊くことが出来ました。
わぁ、美味しそう。
食べてみると、お米一粒ずつしっかりして、それでいてふっくらとしてて本当に美味しいですね。
普段はご飯のおかわりなどしない娘が無言で食べ進めています。
さらに梅のふりかけをかけるとさらに食欲が増したのか……
自らご飯をかき込んで食べていました。
本当に美味しい武山米店のひとめぼれ、次回は他の銘柄も試してみたいなと思いました。
武山米店 宮城県気仙沼市魚町1-1-13