今回は仙台市街地から奥州街道で南へ小1時間ほど車で走ったところ。
もう少し走ると岩沼駅というところにある老舗を訪ねました。
それがこちら、おてんとさん(名取店)です。
おてんとさんは明治30年に創業したお店。
明治30年は日本で金本位制が確立された年。
欧米列強が金本位制に移行する中で、日本でも軍備の拡張、産業の振興を図るために明治30年3月に貨幣法が公布、10月に施行され金本位制となりました。
このおてんとさん、看板にもあるとおり「農家のお店」なので肥料とか農機具とか農業物を多く取り扱うお店なんです。
農家でもない自分が買えるものなんてあるんだろうか……と行くまでは思っていましたが、おてんとさんでは農家のお店に併設して、野菜の直売もおこなっています。

農家の人は、農作業時に何か不足があった時にはおてんとさんに買いにいけますし、自分で作った農作物を売ることが出来るという、まさに農家の方のための「農家のお店」ですね。
じゃーん!
「あじわいの朝」という屋号のお店、このお店もおてんとさんで運営をしています、というかお店の中は完全に繋がっています。
店内は本当に広くて新鮮な農作物がたくさん売られています。
いいですね、こういう所に来るとすごくワクワクしちゃうんですよね。

新鮮野菜以外にも地元産の加工食品が売られています。
ひととおり店内を見回して、せっかくだから名取にしかなさそうなものを……と。
でも野菜は名取だけのものってないしなぁ……、何か良いものはないか……、あ!
こ、これがいいじゃないか……。
ということで今回購入してきたのがこちらです。
名取味噌です。
味噌見つけたら買わずにはいられません。
名取産のミヤギシロメ(大豆)、名取産のお米で作られています。
蓋を開けてみると味噌のいい香りが……、普通の味噌と比べて色が濃いですね。
仙台味噌は赤っぽい感じの色ですけど名取味噌は黒っぽい色。
名取味噌という味噌がそういうものなのかと思い、検索して調べてみましたが「名取味噌」というジャンルはないみたいですね。
何か他に手掛かりはないものかとパッケージに書かれている「新か川」も調べてみても何も出てこない……。
検索だけでは知り得ない情報が現実世界にはまだまだたくさん存在するんですね。
お味噌を手に入れたら、作るのはやっぱりお味噌汁ですよね。
具はお麩です。
できました!やっぱり色も濃い気がしますね。
器に入れたらとろろ昆布をのせて完成です。
この名取味噌のお味噌汁の味は、色ほど味が濃いわけではないんですけど、なんて言うんでしょう、スッキリした味噌の味がするんですよね。
味噌の甘みはあまりなく、キリッ!スキッ!って感じ。
変な言い方ですけど、味噌汁らしい味噌汁の味に仕上がります。
うちの子は味噌汁大好きなのでパクパク食べていました。
特にお麩の味噌汁が大好きなので、おかわりもしてくれましたよ。
おてんとさん名取店 宮城県名取市本郷字観音225-1