今回は仙台市若林区小田原に来ています。
JR仙台駅から車で10分ほどの距離にある小田原界隈。
明治のころには遊郭もあり、仙台の中でも賑わいのある街の一つでした。
今は遊郭はなく、住宅地となっていますが遊郭があったころから続くお店が何軒か残っているのもこの地区の特長です。
で、住宅地の一角に100年以上の老舗が。
こちら理容サシンです。
理容サシンは明治38年に創業した老舗の理容室です。
明治38年は日露戦争の講和条約であるポーツマス条約が締結された年。
日露戦争で日本は実質勝利を収めましたが、戦争賠償金を獲得することが出来なかったため戦時中の増税などで苦しんだ国民の不満を買ってしまうなどの影響を残した条約でもあります。
そんな明治38年から、この理容サシンは営業をおこなってきています。
理容サシンは現在、仙台市内に3店舗経営していますが、この小田原のお店が本店です。
ですがこの地に本店が移ってきたのは今から約10年前の事のようで、元はJR仙台駅前にあった仙台ホテルの中で営業する理容室でしたが、仙台ホテルが2009年に閉館したのに伴い移転してきたのだそうです。
なんだか街中の理容室という感じではなく、やや高級感のあるお店ですね。
ホテルで営業していたからなのでしょうか。
一応、予約はしていたので時間になり店内へ。
すると、すぐに席に案内してもらえました。
ご主人「今日はどうされますか?」
私「すいません、”仙台刈り”ってご存知ですか?」
ご主人「ええと……仙台刈り……ですか?」と。
で、すかさずケータイを見せて「こういう髪型が仙台刈りと呼ばれているみたいなんですよ」と答えました。
仙台刈りとは
・前髪がアシンメトリーであること
・サイドは激し目の刈り上げ
・後頭部はVの字に
という髪型で、伊達政宗公をイメージした髪型なんだとか。
色々写真を見てみると意外とかっこよく、たしかに仙台の街を歩いていると、イカつい感じの人がこういう髪型してるの見たことある!という具合です。
ご主人「これ仙台刈りっていうんですか……、わかりました。」
と、切っていただくことになりました。
仙台刈りってみんなが知っているわけではないですからね、本当に無理を言って失礼しました。
で、切ってもらっている間に、いろいろな話をしてくれました。
ご主人は3代目だとか、現在4代目が親戚の理容室に修行に出ている事、仙台ホテルでずっと営業していた事や現在のお客様の9割はリピーターでホテルで営業していた時からのお客様も多数いる事などなど。
私は髪を切りに行くとき、あまり会話をしない方なんですけど、ご主人の軽妙なトークでつい時間が経つのも忘れてしまいました。
髪を切り始めてわかったんですけど、このお店、本当に丁寧にカットしてくれるんですよね。
バリカンとはさみを交互に出しながら微調整していく、でも時間がかかるわけでもなくサクサクちょきちょきって感じで。
ときおり「っぽくなってきましたね」とか「仙台刈りだなんて、勉強させていただきます!」なんて言いつつ、約1時間後には完成となりました。
ご主人「どうですか……?」
私「ありがとうございます、たしかに仙台刈りですね」と。
で、帰宅して写真をパチパチと。
こちらは髪を切りに行く前の私の髪型です。
近所の子どもたちにはボサボサおじさんとか呼ばれていました。
後ろはこんな感じ。
子どもの保育園に行くと「顔洗ってないの?」とか言われたり……。別に寝起きで来ているわけではないんですよ、わざとボサボサにしてるんです。
で、このボサボサヘアーから変身した仙台刈り姿がこちらです。
仙台刈り
仙台刈り
仙台刈り
ちょっと自分でセットしてみますよ。
仙台刈り
なぜか顔が斜めになってしまいます。
仙台刈り
仙台刈り
仙台刈り
ふぅ、年末にスッキリしました。
今回は仙台刈りをやったことが無いというのに、無理な注文をしてしまいスイマセンでした。
また次回も髪切りに行きたいと思います、もちろん「仙台刈り」で。
理容サシン 宮城県仙台市青葉区小田原6-1-19