今回は仙台市街地から車で1時間ほどのところにある宮城県白石市に来ました。
遠くに白石城も見えます。
この白石城は現在博物館として保存されていて、中に入ることも出来ます。
白石の中心地からやや離れたところですが、ここにも老舗があるんです。
こちら、大沼焼麩店です。
大沼焼麩店は明治元年(1868年)創業。
明治元年は王政復古を経て明治政府を樹立した新政府軍と、旧幕府軍が戦った戊辰戦争があった年。
ここ東北地方の各藩は、主に旧幕府軍として新政府軍と戦いました。
その中で仙台藩、会津藩などが中心となり明治元年5月に奥羽越列藩同盟が成立、新政府軍に立ち向かいましたが勝利をおさめることが出来ず各々降伏、その年の9月に同盟も消滅しました。
ちなみに奥羽越列藩同盟を結成するきっかけとなった出来事に「白石会議」というものがあるのですが、それはここ白石城で開かれた会議だったからなんです。
そんなまさに激動の白石において大沼焼麩店が創業したんですね。
お店に入ろうとしたんですが、看板が掲げてあるところは開かない?休みなのかな?と思っていると、その横の路地の奥の方に……
店舗らしきものがありました!
ここのようですね。
なんだかすごく年季の入った蔵もあります、やはり老舗ですね。
お店の前にインターフォンがあったので鳴らしてみると、奥の方から声が。
この店舗の奥が工場になっているようで忙しそうに働く人の姿も見えます。
待つこと数分、奥から女将さんが出てきてくれました。
「突然スイマセン、ここでも買うことが出来ますか?」と聞くと、「大丈夫ですよ!」と。
いくつかお麩を見せていただき、一つ購入して帰ってきました。
「あまり直接買いに来る人っていないんですか?」と聞くと、「ウチのお麩はスーパーとかどこにでも売ってるからね、直接来る人はあんまりいないよ」とのこと。
でも最後は「ありがとうね~」と優しく対応していただけました。
で、購入したのがこちら。
車麩です。
これ実は以前仙台市内の老舗スーパー、フレッシュスーパーITOで買ってきたお麩と同じでしたね。
前回はこんにゃくと一緒に煮物にしましたけど、今回はちょっと変わった巣ごもり卵を作りたいと思います。
まずは車麩を水で戻します。
戻したら水を絞って……
出汁で煮ている玉ねぎに中に投入。
だいぶ汁を吸ってしまいますね、これ大丈夫かしら……。
で、この車麩の真ん中の穴の中に卵を割り入れます。
蓋して弱火で10分……。
出来ました!はじめて作りましたけど、我ながら上手にできましたね。
食べてみると出汁がお麩にたっぷりとしみ込んでとっても美味しいんです。
卵も一つ丸々入っているので食べ応えもありますし。
それにパンケーキみたいな見た目で朝ごはんにピッタリなんじゃないか?ということで今回、朝ごはんとして出してみました。
不思議そうに真ん中の卵をツンツンする娘……、「美味しいよ!食べてごらん」と言うと
卵だけ食べ始めました(笑)
もちろんお麩も最後まで食べてくれましたよ。
大沼焼麩店 宮城県白石市城北町6-5