日比谷公園が開園した年 明治36年に創業 日下麹屋の味噌

仙台市街地から車で1時間弱のところにある宮城県柴田郡大河原町は「一目千本桜」が有名な地です。

 

一目千本桜とは町を流れる白石川沿いに春になるとずらーっと桜を望むことが出来る場所。

蔵王連峰の残雪をバックにとてもきれいな光景が広がります……と言っても私はまだ見たことが無いんですけど。

 

柴田郡大河原町の住宅街の一角に、100年続く老舗があります。

 

 

こちら、日下麹屋です。

 

日下麹屋は明治36年(1903年)創業の老舗の麹屋です。

明治36年は東京にある日比谷公園が開園した年。

日比谷公園は皇居のすぐ近くで、東京のまさにど真ん中に位置しますが、江戸時代は江戸城のすぐ近くということもあり、多くの大名屋敷が並んでいたんだそうです。

 

時代が明治に移り、大名屋敷が取り壊されて更地になりましたが場所がいいですからね、当初は官庁などの建設が予定されたみたいですがあまり地盤がよくないため大掛かりな工事はNG。

そういった経緯から公園として活用されるようになったんだそうです。

 

日比谷公園が開園された年に、日下麹屋も創業しました。

 

 

住宅地なんですけどね、看板が大きくてかっこいいんです。

 

老舗が続々導入。ホームページ接客ツール「Hospii」

 

奥に広く、工場もあるみたいですね。

敷地内に入り、事務所を探すと……。

 

 

ありました!

「ごめんください」というと「はーい」と女将さんが出てきてくれました。

 

「味噌こちらでいただけますか?」と聞くと「はい大丈夫ですよ、どれくらいにします?」と。

いったん裏に入って、すぐに味噌を持ってきてくれました。

 

味噌や醤油を造っているところって、直販していなくて製造と卸だけってところもあるので、「ここのお味噌はほかにどこかで買えるんですか?」と聞くと、「うちはどこにも卸していなくてここでしか売っていないんです」との返答が。

「あとは電話で注文受けて発送したりもしています」と。

 

結構な住宅街で町からもちょっと距離があるような気もしますが、皆さんここまで買いに来られるんですね、それで100年以上続いているんだから、ここのお味噌は期待大ですよ。

 

「またおいしかったら買いに来てね!」、「また絶対に買いに来ます!」と約束し、お店を後にしました。

 

で、買ってきたお味噌がこちらです。

 

 

いい色ですよね、仙台味噌って感じです。

お味噌は買ってきたら、まずは味噌汁にして味を確かめたほうがいいですよね、ということで、今回は豚汁を作ります。

 

 

味噌のいい香りがします。

 

余談ですけど、仙台では秋から冬にかけての今くらいの時期に「芋煮会」というものが流行るんです。

芋煮とは秋に獲れる里芋に豚肉とか野菜とかを入れて仙台味噌で味をつける東北地方の郷土料理で、「芋煮会」とは私も東京から仙台に移住してきたので、初めて見た時はビックリしましたけど河原とかで若者たちがバーベキューをやるみたいに、河原で芋煮を作ってみんなで食べるみたいなイベントがこの時期たくさんあるんです。

 

近所のスーパーとかでは芋煮会用に大きな金の鍋を無料で貸し出ししたりしていて、最初は「あんなの借りる人がいるんだろうか?」と疑問に思っていましたが、週末にスーパーに行くと若者たちがたくさんの食材と共に鍋を借りている光景を目にし、河原を通れば2,3組のグループが芋煮会をやっていたりもします。

 

たしかに芋煮は美味しいんですけどね、でもバーベキューっぽくやるというのは文化の違いを少し感じますよね、やってみたいんですけどね芋煮会。

 

今回は里芋を使っていないので芋煮ではないんですけど、芋煮風の豚汁を作りました。

 

 

美味そう!

豚汁は今日の朝ごはんに、冬はあったまりますよね。

 

 

しっかりと味噌の味がする仙台味噌で美味しいです。

少し甘みを感じるのは豚汁にしたからかもしれませんが、どこに出しても恥ずかしくない味噌汁です。

やっぱり味噌汁は味噌が命ですよね。

 

日下麹屋の仙台味噌、そんなに高くないですし味は確かなので、我が家ではリピート間違いなしです。

 

 

日下麹屋 宮城県柴田郡大河原町金ケ瀬町47